串山孝一32才男性。
どこにでもいる普通のサラリーマン風の男である。
実際山岸は大手クレジットカード会社に勤務するサラリーマンで、現在係長を務めている。
独身で、さして女性にもてるといった風貌でもなかった。
そんな彼であるが、仕事を終えたあとは別の顔を持ち、その世界では右に出るものがいないほどの高い能力を持っている。
その世界とはインターネットであり、彼はホワイトハッカーなのである。
コンピュータに関しては昔から強かったが、その特別な才能を自身が自覚したのは数年前である。
なんとコンピュータのプログラムソースを見るとその動きが頭の中で手に取るようにわかるのであった。
彼はこの類まれな能力を活かして、インターネットの世界の正義の味方、ホワイトハッカーとなったのである。
ホワイトハッカーは、ネット上で悪さをするブラックハッカーの犯罪の証拠をつかんだり、国や国防に関わるネット上の仕事を当局より請け負うのが主や役割。
山岸はネット上ではハンドルネームを使い本名を隠して活躍しているが、その実力派国を超えて一目置かれる存在であった。